【北海道/空知ほか】炭鉄港関連文化財の調査および一覧の制作

炭鉄港推進協議会様より、日本遺産「炭鉄港」のストーリーに深く関わる文化財の調査と、「構成文化財・関連文化財一覧」の制作をご依頼いただきました。

「本邦国策を北海道に観よ!~北の産業革命「炭鉄港」~」は、石炭・鉄鋼・港湾、そしてそれらを結んだ鉄道という4つの要素で、北海道の近代化を描く日本遺産です。このストーリーを支える文化財は、北海道の産業・暮らしの歩みそのものであり、地域の誇りとも言える存在です。

今回は、すでに日本遺産の構成文化財となっているものだけでなく、これまで十分に注目されておらず地域に埋もれていたものにも光を当て、新たに“関連文化財”として位置づけ、今後の利活用や観光資源としての可能性に目を向けながら体系的に整理しました。

調査にあたっては、既存の報告書や文献の精査に加えて、有識者へのヒアリングや市町村への照会、一部については実際に現地に足を運んでフィールドワークも行いました。その結果、地域ごとに埋もれていた歴史の断片を拾い集め、150件を超える関連文化財を新たにリストアップすることができました。

さらに、文化財を単なる「点」として紹介するのではなく、それぞれの産業史の文脈を踏まえて紡ぎ合わせた「サブストーリー」も新たに考案し、時代別に展開される炭鉄港の「ストーリー」と縦軸・横軸の関係で補い合い、理解を深められるようにしました。

完成した「構成文化財・関連文化財一覧」は、炭鉄港ポータルサイトにて公開されています。地域をめぐる旅のガイドとしてはもちろん、当時の人々の暮らしや社会の変化に思いを馳せるきっかけとして、ぜひご覧ください!
https://3city.net/関連文化財/