北海道旭川市を中心に1市7町から構成される大雪山カムイミンタラジオパーク構想では、日本ジオパークへの認定を目指し活動を進めています。
その活動の中でも、ジオパークとして守るべき価値ある場所や景観を保全し、管理を進めていくために必要とされるサイトカルテの作成を、大雪山カムイミンタラジオパーク構想推進協議会様よりご依頼いただきました。
サイトカルテの作成にあたりまず、サイト候補地の位置情報や法的な保護の有無など、基本情報の洗い出しを行い、次の段階として、サイト候補地を対象とした現地調査を実施しました。
現地調査では、教育・観光・科学的な観点からどのような価値を有しているか、そのサイトを保護するにあたり、人為的あるいは自然的な影響による脅威はないかなど、学術論文に記載された手法に則り調査しました。
この現地調査には、地球科学をはじめ地理学や森林科学、考古学など弊社専門スタッフに加え、大雪山カムイミンタラジオパーク構想の有識者や協議会事務局・各市町の職員にも同行いただき、多様な視点から評価を行いました。
現地調査の結果、すでに高い価値を有している場所があるものの、エリア全体としてはいくつかの課題が見つかりました。
そのため協議会の担当者様と協議し、課題解決に向け、ユネスコの国際地質科学ジオパーク計画のガイドラインや国内のジオパークにおける経緯などからジオパークが扱う“サイト”の捉え方などを整理し、今後のサイト設定の展望を踏まえた報告書としてまとめ、協議会の皆様が各関係機関の皆様に報告を行う際もご支援させていただきました。