北海道では、ユネスコ世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」をはじめとする道内各地の遺跡を活用し、地域の歴史や文化を学ぶ次世代育成の取り組みを進めています。
令和4年度、令和5年度に続き、令和6年度は、弊社と株式会社KOOの協働により、「旧石器文化」と「続縄文文化」の2つをテーマに、児童・生徒向けの学習動画を制作しました。
旧石器文化を紹介する映像では、北海道に人々が初めて到来した頃の自然環境と暮らしに焦点を当て、「遠軽町埋蔵文化財センター」の協力のもと、国宝「北海道白滝遺跡群出土品」を題材に撮影を行いました。黒曜石から石器を製作する様子や、石器の使用の様子を取り上げ、氷期に生きた人々の姿を実感できるよう構成しています。
縄文文化のあとに北海道で展開された続縄文文化を扱う映像では、北見市の「ところ遺跡の館」および「ところ埋蔵文化財センター」の協力を得て、国指定重要文化財「北海道常呂川河口遺跡墓坑出土品」の装飾品や土器を中心に撮影を行いました。弥生文化との違いにも触れながら、北海道独自の文化の魅力を丁寧に伝えています。


また、弊社の考古学専門スタッフによる出前授業(ゲストティーチャー授業)も、道内の小中学校で計10回、237名の児童・生徒を対象に実施しました。 授業では、地域の遺跡から出土した本物の資料を用い、児童・生徒が実際に手に取って観察する機会を設けることで、北海道の歴史をより身近に感じられる体験型学習を展開しました。


旧石器文化や続縄文文化は、学校教育の中で取り上げられる機会が限られていますが、本動画ではそれぞれの文化の特徴を、縄文文化や弥生文化と比較しながらわかりやすく紹介しています。学校での授業や家庭での学習で、ぜひ本教材を活用ください。
参考:
学んでみよう~北海道の縄文遺跡(北海道教育委員会)
https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/bnh/147722.html
北海道教育委員会 文化財・博物館課YouTubeチャンネル